家は「建てたら終わり」ではありません。上質で自分らしい住まいを存分に楽しみ、心豊かに暮らし続けたいものです。このコーナーでは、テラジマアーキテクツで家を建てた施主の皆さんに、自宅での毎日を彩るさまざまなアイデアをそれぞれの視点から紹介いただきます。
クリスマスのおもてなしを楽しくする3つのTips
パーティの機会が多くなるクリスマス。楽しく、そして少しラクになるおもなしのコツをお教えします。
1.テーブルやインテリアコーディネートは色を主役に
もみの木がなくても、グリーンがあれば大丈夫。ワインクーラーは花器としても使えるので、針葉樹をざっくり生けるだけでクリスマスの雰囲気が出て華やかに。テーブルのセンターは低めに配置し、一緒に席に着く方のお顔が見えるようにしています。
葉っぱ型のお皿にアミューズを載せると、クリスマスのオーナメントのようにも見えます。テーブルセットはゴールドを中心に、落ち着いた赤と赤茶色をポイントに。もみの枝の深いグリーンとシックな赤、華やかなゴールドで大人っぽく演出しています。
テーブルにセッティングしてあるナプキンホルダーやお皿は、ギリシャ発のブランド「グラススタジオ」のもの。レストランなどで使われる丈夫な食器です。コーディネートが難しいといわれるお客さまのために、毎年数十種類のデザインパターンより選び、コースで使える実用的なセットをオーダーして販売しています。
フードカバーはクリスマスベルに見立ててユーカリともみの枝、細い羽をつけて仕上げました。グリーンやキャンドルと同じように、フードカバーにも高さがあるので、テーブルコーディネートにメリハリがついてスマートにまとまります。このように、私はふだん使っている食器類に季節のアレンジを加えていくのが好きです。テーマに合った雰囲気を出すことができると思います。
2.機能的な器と裏技を使う
お客さまにお料理を目で楽しんでいただき、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、お料理が一番おいしい状態で食べていただきたいものですよね。ところが一人でおもてなしをするのは大変なことで、日々試行錯誤をしています。
そこで見つけた解決方法は2つ。1つ目は100円ショップに売っている柔らかいまな板を既存のお皿の形にカットして、あらかじめお料理の下に忍び込ませておくもの。こうしておくと、お皿に盛り付けたままお料理をカットして配れるので、形を崩すことなくお配りできて時短にもなります。
2つ目はそのまま調理できるスタイリッシュな器具を活用すること。テラジマアーキテクツのオーナー仲間でもあるcomoleveさんとのコラボレーションによって生まれたKUMIKAGOシリーズは、ステンレス製なのでそのままオーブンに入れても変質せず、食べる直前に温め直すこともできます。KUMIKAGOseverは、ケーキやタルトなどをディスプレイされた状態からサッと取り分けられるので便利。どれも機能的でとても重宝しています。
3.お料理の盛り付けは「リース」をテーマに
キッシュ、タルト、スープとご提供するときに円状に見えるお料理は、リースに見立てた盛り付けをしてはいかがでしょうか。キッシュにはローズマリーをリースのように飾ってマイクロトマトでアクセントをつけ、タルトには赤いイチゴを中心に倒すようにディスプレイして動きを出します。スープにはオイルやハーブを円状に落としてみました。比較的かんたんにできますよ。
おもてなしの神髄は、自分のワクワク感
私は通常、2週間ほど前からテーブルコーディネートや献立、盛り付けなどを考え、試作をしていくので、けっこう大変な作業でもあるんです。でも、おもてなしで一番大切なのは、自分が楽しむこと。自分がワクワクして準備すれば、ゲストもワクワクしてくれるし、自分が「これかわいいな」と思えば相手も思ってくれるはず。喜ぶ顔を想像しながら楽しんでいるとアイデアも湧いてくるものです。まずは、お料理でもテーブルコーディネートでも「いいな」と思ったらメモをしておいて、どんどん真似してみてください。今日のメニューにも先日外食した際にヒントを得たものがあるんですよ。
■今回のコーディネートに使用された商品
https://shop.sekaibunka.com/c/nana_miyazawa/
■Comoleveさんとのコラボレーションで生まれたKUMIKAGOシリーズは組子をイメージしたもの。KUMIKAGOtree(スタンド)をはじめ、和洋中のお料理に合うようデザインされています。
新作は、KUMIKAGOsever(ケーキサーバー)。
https://comoleve.com/
エッセンス
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