住まいのあり方が多様化し、それぞれの価値観、ライフスタイル、またライフステージに合わせて、選択肢は広がり続けています。こうした中、「自分らしい家をつくること」の魅力を、また「自分らしい家で暮らすこと」の価値を、あらためて多くの方に知っていただきたい――そんな思いから、「More Life Lab.」は生まれました。

生き方・暮らし方を自ら定義し、つくり上げようとする人。
その価値観に賛同し、肯定したい。

上質と個性を重んじ、人生を通じてそれを謳歌したいと願う人。
その思いに寄り添い、実現を後押ししたい。

家が人に与えてくれる幸せや可能性を誰よりも信じ、住まいに対するお客さまの思いやこだわりと誰よりも深く向き合ってきた「家づくりのプロ」として。上質かつ自分らしい家で、心満たされる豊かな暮らしを送りたいと考えるすべての方に、家づくりにまつわる知識と教養をお届けします。

ロゴマークについて

「M」の右斜め上に伸びるラインが象徴するのは、「もっと自由に、自分らしく」という、住まいづくりの考え方。左下へ伸びるラインは、光と風のベクトルを表し、自然を取り入れる暮らしの心地良さを連想させます。上下に広がる造形が、「もっと自由に、自分らしく」と望む人の周りに広がる空間の存在を感じさせます。


Presented by TERAJIMA ARCHITECTS

テラジマアーキテクツは、創業以来60年にわたりデザイン住宅を手がけてきた、住宅専門の設計事務所+工務店です。
お客さまのライフスタイルに合わせたオーダーメイド住宅をつくり上げています。

東京都・神奈川県で家を建てることにご興味のある方は、下記のウェブサイトも併せてご覧ください。
建築家による設計・施工実例を多数ご紹介しています。
https://www.kenchikuka.co.jp/

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More Life
Essence
[住まいをもっと楽しむアイデア]

ノルディックリースで迎える静謐なクリスマス リースのレシピもご一緒に

冬の暮らしにノルディックリースで彩りを添えてはいかがでしょうか。花と草木を使った空間演出を得意とするフラワーアーティスト、相澤桐子さんをお招きし、テラジマアーキテクツのオーナーさまたちと一緒にノルディックリースを制作するワークショップを開催しました。今回はその様子とノルディックリースの作り方をご紹介します。

今回のプレゼンターは…

相澤 桐子さん

フラワーアーティスト
19歳の頃に単身カナダに留学。花屋で学びながら、海外の花の文化に感銘を受けた。日本に帰国後、南青山のお店で最先端のアレンジメントやブーケのデザインを学ぶ。令和3年に世田谷区経堂にアトリエをかねたお店Loop.flower をopen。ブーケやアレンジメントのギフト販売のほか、花や植物を使用したバルコニーや室内のデザイン、イベント装飾や空間装飾を得意とし活動を続けている。2022年「FLOWER ARTIST EXTENSION 2022 in 東京ミッドタウン『街』を活けるアワード」特別賞・2024年「世界のらん展」アレンジメント出展など。

雪降る森の、しんしんとした気配を取り入れて

息の長い人気が続く北欧テイストの家具やインテリア。クリスマスのアイコンであるツリーやリースも、雪深い森の生命力が息づくノルディックテイストが流行しています。

ノルディックリースの特徴は、針葉樹林を密に組み、実りの秋で得られた果実や種、冬の散歩道で出会うような松ぼっくり、家にあるスパイスなどのオーナメントで飾ること。大自然をそのまま集めたような空気感をもたらしてくれます。

今回は、その質感を現代的にアレンジし、私たちの住空間に冬の気配を運ぶインテリアとして再解釈。たくさんのオーナメントの中から何を飾るか、どう配置するか、と悩ましくも楽しい3時間を経て、世界で一つのオリジナル・インテリアが完成しました。

リースの制作を始めると、部屋は針葉樹の香りが広がり、まるで森の中にいるような心地よさ。おうちでもご夫婦で、親子で一緒に作ったら会話が弾んでホリデーへの期待が一層高まりそう。読者さまも、ぜひ挑戦してくださいね。

ノルディックリースの作り方

まずは緑たっぷりの土台を作成してから、オーナメントを選び、固定していきます。リースの雰囲気を左右するオーナメントの選び方にはコツがあるので、迷ったときのヒントにどうぞ。

【材料】
■ 緑の土台
80cm程度のヒムロ杉3本、コニファー(ブルーアイス)1本、フラワー用ワイヤー(26番ワイヤーは半分に切りハーフワイヤーとして使用。28番ワイヤーは切らずに使用)、直径約15cmのリース土台

■ お好きなオーナメントとリボン
会場では、シルバー系、ゴールド系、ホワイト系、レッド系、ナチュラル系の5つの色味をご用意。オーナメントは、オレンジやレモンなどのドライフルーツ、綿花、シナモンや八角などのスパイス、松ぼっくり、生花(水分の少ないネイティブフラワー)、プラスチックの実など楽しい素材が揃いました。

■ その他道具など
花鋏、ワイヤーを切るニッパー、木工用ボンド、リースを吊るす際の麻ひも

材料や道具の準備ができましたら、以下の手順で制作していきます。

【 1|緑の土台を作る 】
1)ヒムロ杉とコニファーを約10cmにカット。
2)ヒムロ杉4〜5本+コニファー1本で束をつくり、足元をハーフワイヤーで固定。これを30束ほど用意。
3)1番の束をリース土台の外側に置き、足元を28番ワイヤーで1〜2周巻いて固定(ワイヤーは切らずに続ける)。
4)右隣の内側に2番目の束を同様に固定。
5)1番の束の足元を隠すように3番目の束を重ね、以降も束の足元が見えないよう新束をジグザグに配置して固定。
6)ひと回りしたら、1番・2番目を覆うように束を足して固定し、5〜10cm残してワイヤーをカット。裏側でひと結びし、先端を土台に入れ込む。
7)隙間があれば束を足してハーフワイヤーで固定し、ボリュームがある面を下にする。
※リースは飾って乾燥させていくうちにボリュームが2/3ほどに縮むため、最初は”もこもこ”と密な状態がベスト。

【 2|オーナメントを選ぶ 】
飾りたいオーナメントを選ぶ(選び方は前述を参考に)。大きめのオーナメントは3つまで、小さいオーナメントは5つほど、とサイズによって個数を調整するとバランス良し。

【 3|オーナメントの位置を決める 】
ボリュームがあって目立つ大きいオーナメントは、リース上に三角形になるよう配置。小さいオーナメントは、五角形になるよう配置。どちらも「奇数で円状に散らす」ようにすると美しい円に。リボンもあらかじめ形を整え、置く場所を決める。

【 4|オーナメントを取り付ける 】
・生花や綿花などは、茎や枝を5cm程度残してカットし、茎や枝部分にたっぷりボンドを塗って、リースの葉流れに沿って差し込んで接着する。
・大きいオーナメントはハーフワイヤーを使ってかんざしのような形にし、足の部分にボンドを塗ってリースの葉流れにそって差し込んで接着。
・小さいオーナメントは、ボンドで直に葉へ接着。
・リボンを結ぶ、またはボンドで取り付ける。
・最後に麻ひもで輪をつくり、リースにひばり結びで取り付けて完成。

リースの表情を決める、オーナメント選びのコツ

 クリスマスリースの表情は、選ぶオーナメントの色合わせでぐっと変わります。

 相澤さんによれば、まずは「どんな雰囲気を纏わせたいのか」を決めることが、美しいリースづくりの第一歩なのだそうです。たとえば、きらめきのある華やかな印象を求めるなら、シルバーとゴールドのように輝き同士を掛け合わせた配色が効果的。一方で、冬の森の空気をそのまま抱き込むような落ち着いた雰囲気を出したいなら、木の実や枝などのナチュラルな素材にホワイトを添えてあげると、柔らかく静かな佇まいに仕上がります。
 お部屋のアクセントとしてリースを使いたいときは、レッドとゴールドの組み合わせがぱっと視線を引き寄せてくれますし、上品さを大切にしたいなら、ナチュラル素材にゴールドをそっと散らすだけで、大人の華やぎが生まれます。

 もうひとつ大切なのが、リースを飾る「お部屋そのもの」と色をどう調和させるかという視点です。モノトーンで整えた空間なら、ゴールドやシルバーを主役にしたほうが、インテリアと自然に馴染みます。ただし、白い壁にレッドを強く効かせると、想像以上に主張が強く見えることもあるので、分量を少し控えめにするのがおすすめです。
 グレージュのように温かみのあるニュアンスカラーのお部屋であれば、ナチュラル素材やゴールド、レッドを基調にすると全体のトーンが揃って心地よい印象になります。一方、シルバーをベースにすると背景と溶け込みすぎて存在感が薄くなることもあるため、バランスを見ながら取り入れるのが良さそうです。
 そして木の質感が豊かな空間では、ナチュラル系の素材でまとめることで、リースがまるでその部屋の一部であるかのように馴染み、温もりが自然に広がります。

この冬は、手作りのノルディックリースで“我が家ならでは”の演出をつくり上げてくださいね。

エッセンス