家は「建てたら終わり」ではありません。上質で自分らしい住まいを存分に楽しみ、心豊かに暮らし続けたいものです。このコーナーでは、テラジマアーキテクツで家を建てた施主の皆さんに、自宅での毎日を彩るさまざまなアイデアをそれぞれの視点から紹介いただきます。
今回のプレゼンターは…
篠崎 里美さん
ひかり造形家
LEDや有機ELを光源としたライティングオブジェのデザイン・製作をメインに活動。 また、コンサートなどの舞台美術プラン・インスタレーションの製作を手がけている。
※篠崎さんの「崎」の正しい表記の「大」は「立」となります
s_satomix712[at]nifty.com
http://akarix.art.coocan.jp/
食卓に灯りを飾って楽しむという提案
美味しい食事は目でも楽しむものです。その際、見た目に大きく影響を与える要因のひとつに、灯りがあります。たとえばダイニングテーブルで食事をする場合は、ペンダントライトを、どのような高さに設定し、どのような光源を選ぶのかということがとても重要な要素となります。ですが、今回はペンダントライトの話ではなく、あえてテーブルライトの話をしようと思います。ペンダントライトを変えなくても、テーブルライトひとつあれば、素敵な食卓を演出することができるのです。
食卓にライトを置くということに、ピンとこない方もいらっしゃるかもしれせんが、もともとヨーロッパなどでは古来より、卓上にキャンドルなどの灯りを置く文化があり、キャンドルは食卓を囲む大切な時間を楽しむためには欠かせないものなのです。クリスマスや誕生日などの特別な夕べだけではなく、普段の食卓にもぜひ取り入れたいアイテムですね。今ではLEDでキャンドルの炎のように点灯するテーブルライトなどもあり、お気に入りの灯りを見つけていろいろな演出を楽しんでみてはいかがでしょうか。
照らすのではなく、彩りを添えるための灯り
このテーブル上の灯りは、私が制作した「Puddle」という作品です。小さな水たまりに映る三日月をイメージした、眺めて楽しむための灯りです。夕暮れ時にこういったテーブルライトのみをつけてコーヒーを飲んでいると、優しい光の三日月は時間を追うごとにその輝きを増していきます。夕餉は部屋の間接照明をプラスして、立体的な灯りで食事をいただく、ということも日々の食卓を豊かに楽しむアイデアのひとつですね。
人が集まって何かを眺めながら、そのことについて考えたり、話したりするシチュエーションは、心を豊かにします。たとえば同じ月を眺める、キャンプなどで同じ炎を見つめるということもそのひとつ。食卓でもそんな時間を過ごせたら素敵ですね。お茶や食事でみんなが集う食卓に、ひとつお気に入りの灯りをともすだけで、自然と会話も広がることでしょう。明るさだけで照明を選ぶのではなく、気分や雰囲気を変える目的でテーブルライトにもこだわってみてはいかがでしょうか。ひとつの情景を作り出す灯りは優しく輝き、その空間に彩りを添えてくれることでしょう。
エッセンス
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