住まいのあり方が多様化し、それぞれの価値観、ライフスタイル、またライフステージに合わせて、選択肢は広がり続けています。こうした中、「自分らしい家をつくること」の魅力を、また「自分らしい家で暮らすこと」の価値を、あらためて多くの方に知っていただきたい――そんな思いから、「More Life Lab.」は生まれました。

生き方・暮らし方を自ら定義し、つくり上げようとする人。
その価値観に賛同し、肯定したい。

上質と個性を重んじ、人生を通じてそれを謳歌したいと願う人。
その思いに寄り添い、実現を後押ししたい。

家が人に与えてくれる幸せや可能性を誰よりも信じ、住まいに対するお客さまの思いやこだわりと誰よりも深く向き合ってきた「家づくりのプロ」として。上質かつ自分らしい家で、心満たされる豊かな暮らしを送りたいと考えるすべての方に、家づくりにまつわる知識と教養をお届けします。

ロゴマークについて

「M」の右斜め上に伸びるラインが象徴するのは、「もっと自由に、自分らしく」という、住まいづくりの考え方。左下へ伸びるラインは、光と風のベクトルを表し、自然を取り入れる暮らしの心地良さを連想させます。上下に広がる造形が、「もっと自由に、自分らしく」と望む人の周りに広がる空間の存在を感じさせます。


Presented by TERAJIMA ARCHITECTS

テラジマアーキテクツは、創業以来60年にわたりデザイン住宅を手がけてきた、住宅専門の設計事務所+工務店です。
お客さまのライフスタイルに合わせたオーダーメイド住宅をつくり上げています。

東京都・神奈川県で家を建てることにご興味のある方は、下記のウェブサイトも併せてご覧ください。
建築家による設計・施工実例を多数ご紹介しています。
https://www.kenchikuka.co.jp/

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More Life
Seminar
[特別セミナーレポート]

上質な暮らしの見つけ方

2020年9月26日、建築家・深澤彰司による家づくりセミナーが開催されました。会場となったのはイタリアの有名キッチンブランド・バルクッチーネのショールームです。

 

当初は3月に開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症が国内で急速に拡大していた状況を受け、延期していた同イベント。今回は感染拡大防止の観点から、ゆったりとしたショールームを少人数貸し切りとし、午前・午後の二部制で開催しました。入場時は消毒・検温・問診票の記入にご協力いただき、スタッフもマスク着用を含めた感染予防対策を十分に行った上で実施しました。当日はあいにくの雨で足元の悪い中でしたが、合計11組の皆さまにご来場いただきました。

 

今回は「上質な暮らしの見つけ方」をテーマに行われたイベントレポートをお届けします。

登壇したテラジマアーキテクツCEO・一級建築士 深澤彰司

自分にとっての「上質」な空間とは何か

「上質」という言葉を聞いて、思い浮かぶことは人それぞれです。

 

家は、いろいろな要素が寄り合わさった複合体。たとえば光の入り方、空間的な魅力、インテリア……そういうたくさんの要素の積み重ねで「上質」は感じられるものです。また、何をもって「上質」とするかは、皆さん違って当たり前です。他人から見て素晴らしい家が、住む人にとって快適とは限りません。

 

建築家が、初めてお会いするお施主様にとっての「上質」にいきなりたどり着くことはありません。「上質」な建物を提案するためには、お施主様からヒントをいただく必要があります。そのヒントからイメージを膨らませていく工程がとても大切です。

 

とはいえ、具体的に「こうしたい」という要望がある方は、実はそれほど多くはいません。

日々の暮らしの中で、自分にとって「上質」と感じられる空間はどういったものなのか、明確に見出すのは難しいことです。むしろ具体的な要望はない方のほうが圧倒的に多いものです。

「心地よく過ごせる家」を想像してみる

具体的な要望がない場合、どうしたら「上質」にたどり着けるのでしょうか。深澤はこう説明します。

 

明確な要望がなくても、「心地よく過ごせる家」にしたいとおっしゃる方は多いです。あなたにとっての心地よさとは何か。それがヒントになります。”

 

「心地よく過ごせる家」という言葉の中にある暮らしのイメージはどのようなものでしょうか。たとえば「開放感がある」「明るい」「家族の気配を感じられる」「プライバシーを守りたい」など、思い当たることがあるかもしれません。

 

それを伺った上で、具体的な提案に変えていくのが建築家の仕事です。空間構成や設備、植栽など――実際に提案することは、すべてお施主様の「心地よく過ごせる家」像がヒントになっています。何となく皆さんが思い浮かべた言葉は、「上質」な家づくりにおいて欠かすことができません。

小さな要素から家全体へイメージを広げていく

バルクッチーネでのセミナーということで、食にまつわる話でも盛り上がりました。

 

「一家団らんの場といえば、何をしているときをイメージしますか?」というアンケート結果を会場で共有しました。皆さん何をイメージするでしょうか。1980年代に1位だったのは「みんなでテレビを見ること」でしたが、今は「みんなで食事をする」という価値観に代わりつつあるようです。

 

このコロナ禍で外出することもままならない中、一家団らんの場=食事というイメージはより強固になっていくものと考えられます。家族揃っての食事は、非日常の今、特に重要なコミュニケーションのひとつです。

 

食は、上質な暮らしとは切っても切り離せないもの。深澤はこう語りました。

 

新築の打ち合わせで一番時間を使うのが、キッチン周りのこと。食は暮らしの中心なんです。キッチンには、未来の暮らしに対する憧れ・理想が詰まっています。”

 

その後、テラジマアーキテクツが手掛けてきた邸宅のキッチンの実例を紹介していきました。

 

キッチンは特殊な箱物なので、「上質」を実現するためにはその人の暮らしに適したキッチンを形にできるメーカー選びも重要です。もちろんキッチンだけが良くても「上質」にはつながりません。

 

キッチンを含めたダイニングをどう考えるのか。ダイニングを含めたほかのエリアをどう考えるのか。そうして思考をどんどん膨らませて、家全体の「上質」を考えていく。

 

建築家が“案内人”となって、お施主様と一緒にイメージを膨らませていくことが、「上質」な家づくりにつながっていきます。

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